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日本の貴族文化とインテリア

こんにちは。 デコール東京・飯沼でございます。

3月1日になりました。
寒暖差があるこの頃ですが、本格的な春が待ち遠しいですね。

先日、美スタソサエティ(講座修了生の会)のオフ会で福井県に行ってきました。

福井県は間もなく北陸新幹線が延伸し、注目されている地域です。

そこで今回は、福井県の魅力をご紹介しつつ、
「日本の貴族文化とインテリア」として、感じたことをお届けしたいと思います。

日本の貴族文化とインテリア

歴史を振り返ってみますと、貴族や王室が地域の経済や技術の発展に重要な役割を果たしてきた例はたくさんあります。

自分たちが使いたい商品やサービスのために、多大な投資(支援)をして産業を育ててきました。

イタリアのヴェネチアンガラス、フランスのゴブラン織、イギリスのウェッジウッド、ドイツのマイセンなど・・・。

日本だと、佐賀県の有田焼、京都の西陣織、石川県(加賀百万石)の文化などが思い浮かぶでしょうか。

先日訪れた福井県越前市の越前和紙もまさにそうで、
案内してくださった杉原商店の10代目である杉原社長が、「お殿様の工場」と表現していたことが印象的でした。

室町時代から江戸時代にかけては公家や武士階級の公文書に使われ、信長の手紙の真偽も紙でわかったそうです。

桂離宮のふすま紙等に使われていることなどからも、格式の高さが伺える越前和紙。

1500年(!)もの歴史があります。

東京に住んでいるからか、地域の人が一丸となって産業を育て、守ってきた中に身を置くと、それだけで感動を覚えます。

越前市には現在も特色ある和紙をつくっている工房がたくさんあり、学んだり体験したりすることもできます。

さて、和紙は現在も様々な用途で使われますが、
インテリアという点では、ふすまがあまり使われなくなったことに伴う需要の減少は残念なことです。

壁紙の材料にもなっているのですが、ビニールが95%とも言われる日本の市場です。

改めて考えてみますと、日本の住宅は、貴族がつくりあげてきたインテリア文化の多くを手放してしまいました。

貴族とは大名や武士、その後の時代では華族。

戦後、貴族制度が禁止されますが、その時期は和室から洋室へと切り替わった頃と重なります。

最初はインテリアを組み立てるという概念はなく、ダイニングテーブルやソファ、ベッドを入れただけの生活だったのも無理はありません。

しかし、このような家具が使われてきた背景にはそれなりの文化があります。

ヨーロッパの人たちが作りあげてきた生活様式や考え方を知ることも大切で、それこそが素敵な住まいを作る近道です。

実際、首都圏などの住宅事情では、静寂を重んじる日本の精神性を表現するような住まいを建てることは難しいのが現状です。

一方で、日本の文化は世界的にも注目されていて、その雰囲気を取り入れた洋風のインテリアは、世界的なトレンドにもなっています。
参考記事)日本人の住まいが素敵になるきっかけ

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編集後記

建材・商材が値上がりしています。

輸入品の生地など、1メーターあたり20万円以上するようなものが紹介されるようになり、ちょっとびっくりしています。

カーテン生地は、メーターあたり「1000円から50000円まで50倍もあります」と説明してきたのですが、200倍のものもあることになります。

とはいえ、貴族社会とインテリアという視点でみれば無理もないのかもしれません。

今もオートクチュールで欲しがる層の方がいて、それが製品化されたりするのでしょう。

越前和紙もオートクチュールの世界でもあります。

1枚1枚丁寧に凝った柄をつけていて、職人さんというよりアーティストの世界だと思いました。

紹介しきれませんでしたが、福井県には他にも刃物、漆器、家具など素晴らしい工芸品がたくさんあります。

越前ガニもあります。

機会がありましたらぜひ訪れてみてください。

それではまた。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

※この記事は、月2回のメルマガ「デコール通信」を編集したものです。

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飯沼朋子(建築士・インテリアデザイナー)
機能重視で美しく! ご新築、リノベーション、リフォーム、インテリアコーディネート等、住まいづくりにに役立つコンテンツを書いています。