
こんにちは。 デコール東京・飯沼でございます。
ホテルライクな寝室をつくる方法をシリーズでお届けしています。
前回までの記事:
ホテルのような落ち着く寝室のつくり方(1)照明編
ホテルのような落ち着く寝室のつくり方(2)家具の配置編
ホテルのような落ち着く寝室のつくり方(3)カーテン&内装材編
家具を配置し、照明を落ち着いたものにし、素材のことなどを知って、
そしていよいよどんな色や柄を合わせるのか、という、いわゆるインテリアコーディネート、カラーコーディネートの部分です。
ホテルライクな落ち着いた寝室をつくる色は?
寝室に向いている色はあるのでしょうか。
赤系(暖色系)の色は、交感神経が活発になる色と言われています。交感神経とは、興奮の刺激を全身のさまざまな器官に伝える神経です。
一方、青系(寒色系)は副交感神経が優位になる色と言われています。副交換神経とは、落ち着き、リラックスしている時に優位になる神経です。
とすると、安眠をもたらす色は、青系、寒色系となりそうですが、このシリーズの前回までに書いてきた通り、落ち着いた部屋をつくるには、照明、素材などが大きな役割を果たします。
リビングルームが家族やゲストなど多くの人が過ごすパブリックな場所とすると、寝室はプライベートな場所。
ご自分が好む色や、リビングでは実現できない思い切った色にしてみるのもいいでしょう。
例えば、ピンク(=赤系、暖色系)は多くの女性が好む色です。
実は、私も実家の自室がピンクで、結婚前はじめて遊びにきた夫は、意外に思ったようでした。今もですが、私にそのような「甘い」「可愛らしい」印象はないのでしょう。
いつもグレーや紺などのスーツでビシっと決めている友人も、部屋はオフホワイトにピンクを足したプリンセススタイルでした。
そういえば、現在80代の母の部屋もピンクです。 7年前にピンクルームになりました。
素になると、ピンクを好む女性は案外多いのではないでしょうか??
いずれにしても、どのような色の室内でも、照明によって落ち着いた部屋をつくることができますし、素材や香りによっても快適性(気持ちのよさ)をつくることができます。
ですので、色に関しては、自分が心地いいと感じる色にされるのでよろしいかと思います。
以下、デコール東京の事例や、私が宿泊したことのあるホテルの事例など、様々な色のお部屋をご紹介しますので、ご参考になさってください。
赤い寝室
赤いベッドルーム。
ロンドンのホテルから2部屋。狭い部屋と広いお部屋をご紹介します。
まずは狭いお部屋から。
ここはNumber16(ナンバー・シックスティーン)というホテルのシングルルーム。
Kit Kemp(キット・ケンプ)というインテリアデザイナーがデザインしています。
このホテルは一部屋ごとに内装が違いますので、この時見せていただいた他の色のお部屋も追ってご紹介いたします。
それにしてもこのお部屋、本当に狭いお部屋で、閉口しました。
でも、インテリアが素敵なのが救いでした。
狭い部屋こそ個性的にするといいですね。
濃い色NGということもありません。
窓やドアがありますから全てを色に囲まれるわけではありませんし、特に寝室の場合は、リネンの白が入ります。
このお部屋の場合は、ヘッドボードも印象的ですね。
次に大きなお部屋のホテルをご紹介します。
こちらはロンドンの高級ホテル、ブレイクス。
有名人もお忍びでくるホテルです。
赤は色っぽい感じもしますね。寝室に向いている色だと思います。
関連記事:
ブティックホテルの最高峰?! Blakes London ブレイクス
そして赤いお部屋と言えば・・・。
2001年に公開されたフランス映画、『アメリ』のお部屋。
当時、『アメリ』のような壁紙、という問い合わせが時々あり、話題になったお部屋です。
ピンクの寝室
ピンクのベッドルーム。
濃いピンク、薄いピンク、グレーがかったピンクと色々ありますが・・・。
こちらもまずはキット・ケンプデザインのホテルの客室から。
赤に分類してもいいくらいのお部屋ですが・・・。
キットケンプは、自宅のベッドルームのようなホテルをつくりたい・・・と言っていますから、参考になると思います。
ホテルライクな自宅を作りたいのではなく、自宅ライクなホテルをつくりたい・・・のですから、優劣が逆で興味深いですね!
こちらは、前回の記事でもご紹介した、ロジエッテハウスロンドン。
濃いピンクに囲まれていますが、ベッドリネンの白が目立っていて、ピンクピンクした感じがしません。
そして、こちらは、デコール東京の事例から。
この事例では、アクセントとして少量のピンクを入れています。
壁はうすいベージュのペンキ仕上げですが、少し赤みを入れているので、全体的にピンクがかった上品な室内になっています。
ベージュの寝室
ベージュのベッドルーム。
ベージュは、温かみがありとても落ち着いた雰囲気になる色です。
こちらのお宅では、ベージュに赤を差していますが、差し色を何色にするかで、またイメージが変わりますね。
こちらもベージュにも分類できます。淡いベージュにピンクを差しています。
グレーの寝室
グレーは、ここ数年、寝室に限らずとても人気がある色です。
どんな色を合わせても、落ち着いた雰囲気をつくることができます。
こちらは、青みがかったグレーです。
少し、色をさすだけで華やかな印象に。
この画像ではお花で色を指していますが、実際にはクッションなどの小物で色を入れると現実的です。
(デコール東京では、お客様好みの色をあとから足せるようにしておくことも多いのです。)
こちらは、前述のキット・ケンプのホテルのお部屋です。
青い寝室
青いベッドルーム。
青も寝室に限らず最近人気のある色です。
こちらは、2面を青にした例。
アクセントクロスと言って、1面だけ色を入れる方法もありますが、2面入れると、グッと色の効果が高まり、オススメです。
こちらは、逗子マリーナのリノベーション事例。
関連記事:リノベーション事例|逗子マリーナ、イギリス風スケルトンリフォーム
そして、こちらはターコイズブルーの寝室。
こちらは広さが取れない寝室でしたが、ターコイズブルーとアップルグリーンの綺麗な色の組み合わせで、いいお部屋になりました。
広さをメリットにできないお部屋こそ、インテリアの力で大好きな空間にすることがオススメです。
緑の寝室
緑のベッドルーム。
緑は中間色で穏やかな色ですから、寝室に向いている色です。
黄緑、深緑、薄い緑、濃い緑と色々ですが・・・
こちらは森を感じるような濃い緑をベッドスローやクッションに入れた寝室です。
赤紫の寝室
赤紫のベッドルーム。
とても個性的な色の寝室です。
こちらは男性のお客様だったのですが、この色をご希望されていて、なかなかいい色を見つけることができず・・・
違う色の壁紙などもご提案したのですが、結局オリジナルで壁紙をつくりました。
色にこだわる場合は、ペンキで仕上げる方法もオススメですが、こちらの場合は、大胆なアートを取り入れたい、でも頭の上にアートがあるのは、地震大国日本では避けたい・・・
ということで、壁紙で大きな柄を表現しました。
白の寝室
白いベッドルーム。
清潔感が感じられる、という点で、白は寝室に向いている色です。
現状、白い壁のお部屋で生活されている方も多く、白なら工事をすることなく、アクセントカラーを足すことで様々なインテリアコーディネートを楽しむことができる点も魅力です。
緑の寝室でもご紹介しましたが・・・
この緑の代わりに、どんな色を持ってきてもいいので、模様替えも簡単です。
まとめ
どのような色がいいか、ヒントは見つかったでしょうか。
赤い寝室、青い寝室、etc…といってもそれぞれ様々な色味があり、また色の取り入れかたも、壁に入れるのか、カーテンに入れるのか、小物で入れるのか・・・といくつかの方法がありますね。
そして、落ち着く寝室というのは、色だけでつくられるものではありません。
リラックス効果、眠りを誘うのにもっとも効果があるのは、適切な照明にすること。
そして、素材や香りによっても快適性(気持ちのよさ)をつくることができます。
どのような色でも、落ち着くお部屋をつくることはできますので、素敵な寝室、是非つくってみてください。
関連記事:
ホテルのような落ち着く寝室のつくり方(1)照明編
ホテルのような落ち着く寝室のつくり方(2)家具の配置編
ホテルのような落ち着く寝室のつくり方(3)カーテン&内装材編
