リノベーション事例|京都のセカンドハウスをホテルライクに|大人のホワイトインテリア
こんにちは。デコール東京・飯沼でございます。
マンションを購入し、高級ホテルのスイートルームのようにリノベーションしたお客様の事例をご紹介します。
新築マンションでしたので、住宅設備機器(バス・キッチン・トイレ)など活かせるものは活かしながら、間取りを変え、インテリアのイメージをガラりと変えた事例です。
大人のホワイトインテリア。
クラシックなのにモダン、カントリースタイルなのにどこか都会的で洗練されている・・・ というミックススタイルは、O様ご自身の雰囲気と重なります。
リノベーション概要
お客様は、50代の女性 O(オー)様。
静岡県にお住まいですが、京都によく行かれるため、セカンドハウスとして京都にマンションを購入されました。
前に購入された方が設計変更し、造作家具を設えていましたが、一度も住むことなく売却。
それなりにコストがかかっていた室内でしたが、男性的な内装で、少し窮屈に見える間取りになっていました。
O様は、当初、京都の大手リフォーム会社に依頼されたそうですが、気にいる提案が出てこない、ということで、弊社にご連絡をいただきました。
セカンドハウスなので、お手持ちの家具もなく、家具、内装共にご提案させていただくことになりました。
まずは完成写真からご覧ください。
リノベーション後の完成画像
まずは玄関を入ったところ。暗かった廊下を明るく、そして広くしました。
奥まで進んで、左側にキッチン。赤いペンダントライトが印象的です。SMEGの冷蔵庫もおしゃれ。
リビングルームは、大人のホワイトインテリア。京都で食べ歩きをするというご友人達と、お食事後に語らう場になることも想定して。
ホテルのスイートルームのように、ベッドルームと繋がっています。壁の向こうに扉が隠れていて、閉めることもできます。
ベッドルームも大人のホワイトインテリアが続きます。こちらは、ピンクをアクセントに。
ベッドからリビングを見たところ。
洗面室。セカンドハウスなので、それほど多くの収納も必要なく、ペデスタル式の洗面シンクがご要望でした。
他に、ゲストルームが1室、クローゼットルームがある間取りです。
前に依頼されていた大手リフォーム会社の工事費を参考に、同程度の工事費になるようプランしていきました。
O様は、内容をご覧になって「安いと思った」そうです。
その後家具家電等で工事費以外もかかっていますが、家電やお布団類、雑貨など、必要になるものを全て含んだご予算管理表をお渡しして、検討を重ねていった結果、上記のように完成しました。
リノベーションのポイント
高級ホテルのスイートルームのような間取りへ
いくつかの間取り案をご提案をして、京都でのライフスタイルをお伺いしましたが、ホテル代わりのセカンドハウスなので、ホテルのスイートルームのような間取りにすることに落ち着きました。
ホテルのスイートルームとは、ベッドルームとリビングルームがあるお部屋です。
静岡県のおおからな土地で暮らすO様は、閉ざされたマンションの空間が苦手とのこと。
解放的に、ベッドルームとリビングルームをつなげました。
(
ウッドシャッター(奥のブラインドのような扉)を開けると、リビングの向こうに、東山を眺めることもできます。
来客時には扉を閉められるようにしましたが、扉には曇りガラスの窓を設けています。
リビング側からは扉が見えず、スッキリしたホテルのスイートルームのような仕様です。
床暖房を守るため、フローリング材は上貼りで。
床暖房のあるお部屋でした。
明るいお部屋にしたいという O様のご希望でしたので、床も明るい色に変える予定でしたが、フローリングを剥がすと、一緒に床暖房を傷つけてしまう恐れがあります。
床暖房をやり直すのは、コスト的にも環境的にも避けたかったので、薄い床材を上貼りしました。
床の構造的な条件、かつ床暖房に耐えられる材料は多くなく、塩ビ素材になりましたが、そうは見えません。
最近は優秀な素材があるので、助かります。
大人のホワイトインテリアへ
こうして床を明るい色めにして、全体的には淡いベージュxホワイトの、明るいインテリアにしていきました。
ビフォーは、濃茶とグレーの暗い色。
現在、都市部の高級マンションでは流行っている色とも言えますが、まるでO様の好みではありませんでした。
O様は、綺麗なお色めのものがあれもこれもお好きでした。
そこで、ニュートラルな色にして、クッションや小物で色を足していただくことにしました。
ブルーのクッションを置いていますが、赤いクッションを置けば、またガラリと雰囲気が変わります。
何年か経ってから、または気分で、パステルカラーやビビッドカラーなど様々な色を楽しんでいただけたらと思います。
廊下は広く、明るく
廊下も明るくなりました。
ビフォーはこちら。
玄関からずっとこの幅の廊下が続いていましたが、手前部分を広げています。
マンション特有の閉ざされた感じがなくなりました。
梁(はり)を隠す、梁を目立たせない
こちらのマンションは、梁が目立つのがちょっとした欠点でした。
四方に梁があり、高さもバラバラなので、美しくありません。
前の方の設計変更では、ダウンライトを入れるために、さらに梁に見えるようなものを足しています。
そこで、とれるものは撤去、奥行きの浅い梁は、手前に壁を立てて梁のない、ストレートな壁にしました。
向かって右の壁は、梁がなくなりました。
壁の向こうには、少し隙間があることになりますが、配線やエアコンのダクト、換気口などが隠れています。
ブラインドから空気は流れますので、換気口を塞いでいるわけではありません。
また、寝室の向こう側の梁も、なかなか醜いものでした。段々の梁に、隣の部屋のエアコンのダクトまで見えています。
そこで、この部分はクローゼットにして、壁を立てて見えないようにしました。
クローゼットであれば、梁があっても問題なく、4畳大ほどあるので、大変使い勝手がよくなっています。
ミラーのある壁の向こう側が、梁のあるクローゼットルームです。
女性らしい、美しいキッチン
キッチンは御影石の立派なものでしたが、それも濃いグレーでO様の好みではありませんでした。
でも、新しい高価なキッチンを撤去するのはあまりにもったいない・・・
濃茶xグレーと、白xグレーではだいぶ見え方が違うので、活かしていただくことにしました。
モールディングで装飾をほどこし、赤いペンダントライトと、キュートな冷蔵庫で、ガラリと印象を変えました。
お料理は朝ごはん程度しかしない、といことでしたので、吊り戸棚も設けず、生活感が出ないようにしました。
お好きなアートやお好きな写真などをたくさん飾っていただき、楽しんでいただくことになっています。
ビフォーはこちら。 こちらも奥に浅い梁があったので、見えないようにしました。
ホテルライクな照明、素敵なランプと共に。
「ホテルライクなインテリアにしたい」「ホテルライクな寝室にしたい」という声をよく聞きますが、ホテルライクと一言で言っても、その色合いやスタイルなどデザインは実に様々。
共通するのは、複数の光を使った、落ち着いた雰囲気の照明です。
ベッドルームには、ランプが3つ。
天井照明も併用していますが、夜であれば、ランプだけで十分です。
もちろん、入り口のスイッチでランプがつき、ベッドで消すことができます。
ホテルライクな部屋にするには、スイッチの回線も大切なポイントです。
リビングルームにもランプが2つありますが、こちらも入り口のスイッチでオンオフ可能です。
海外インテリアのような、ペデスタル式の洗面化粧台。
新築マンションでしたので、キッチン、お風呂、トイレなどの設備機器は、既存のものを活かしています。
収納の扉は、化粧シートを貼ったりして、元のものを壊さずに済ませました。
が、洗面化粧台は好みのものに変えました。
ビフォー。
ビフォーも立派な洗面室ではありますが・・・
「これでは手洗いの洗濯ができない。男性が作った洗面台、って感じ」とO様がおっしゃっていたのが印象的でした。
確かに、深さのない洗面台は、モダンでかっこいいですが、実用的ではないですね。
結果、ペデスタル式のシンクにして、好みの内装に変えていきました。
ペデスタルとは台座のことであり、ペデスタルシンクはこのようなものです。
セカンドハウスなのでそれほどの収納も必要なく、またサイドには床から天井までのタオルキャビネットもついています。
お客様の声
O様よりお客様の声を頂きましたので、ご紹介いたします。
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とても丁寧に対応をしてくださり、
自分がリノベーションで求める感じが具体的にわかり、
また自分と向き合う時間にもなりました。
そのお陰で、全く以前と違い心地よいお部屋になりました。
あちこちのショールームにご一緒してくださってアドバイスをいただき、
今回、リノベーションの始まりから終わりまで、
本当に素敵な時間と経験をさせていただきました。
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O様、ありがうございました。
設計と監理
設計者の仕事には、設計と、工事監理があります。
設計とはプランすること。
お客様のライフスタイルや好みを聞きだしながら、平面、壁面、天井面、収納計画などを考え、見た目を整えていきます。
お客様宅に伺って打ち合わせを進めることも多いのですが、O様の場合は、毎回都内に打ち合わせに来ていただいたので、その度に、色々なショールームを訪れ、好みを把握するようつとめると共に、必要なことを決めていきました。
そして、プランが最終的に固まり、工事の段階になると、今度は、監理業務に移ります。
監理とは、工事が設計通りに進むようチェックしたり、設計通りにいかないことが出て来た場合にどうするかを決めたりすることです。
O様邸の監理については、こちらのブログにまとめましたので、詳しくはご覧ください。