インテリアの真髄「ビスポーク」の3つのアプローチ
こんにちは。 デコール東京・飯沼でございます。
5月1日。ゴールデンウィークの真っ只中ですね!
素敵な計画を実行中の方も多いことでしょう。
特別な計画は何もなくて・・・といういう方、私もそうです!
姪が留学しているコペンハーゲンに行くことを断念し、このGWは仕事と向き合わなといけません。
そのような中、今回は「ビスポークインテリア」をテーマにお届けいたします。
ご予算の大小に関わらず、全ての人がアクセスできるインテリアの真髄ですので、お付き合いいただけたら嬉しいです。
(画像は、ビスポーク商品を多く扱うAuthenteriorのショールーム)
インテリアの真髄「ビスポーク」の3つのアプローチ
「ビスポーク」という言葉をご存知でしょうか。
ファッションに詳しい方はよくご存知かと思います。
既製品ではなく、オーダーメイドのスーツやシャツをつくる時に使われる言葉です。
別の言葉で言うなら、そのまま「オーダーメイド」または「特注」ですね。
インテリアの分野でもよく使われます。
「オーダーメイド」と言うと、高価なイメージですが、必ずしもそうではありません。
実際、私はコストを抑えるためにビスポークにすることも度々あります。
また、DIYでもビスポークにすることができるので、全ての人がニーズと予算に合わせて楽しむことができます。
「個性を尊重したカスタマイズ」と考えればわかりやすいでしょう。
3つのアプローチでビスポークをお伝えします。
1.プロフェッショナルビスポーク
インテリアデザイナーや専門家が関与し、クライアントのために特別に設計・製作した家具・装飾品などのことです。
イギリスのインテリアシーンでは、「ビスポーク」は当たり前で、異なる仕上げのパーツを組み合わせ、カスタムメイドにすることが前提になっているメーカーが多数あります。
ゼロから設計するものはもちろんですが、組み合わせによって「ビスポーク」にできるのですね。
また、ビスポークと言う言葉は、家具など空間の中の「部分」について語られることが多いですが、「空間全体」もビスポークです。
既製品を選び、組み合わせることで無限の可能性があるのがインテリアです。
インテリアデザイナーがクライアントの要望や好み、生活スタイルを理解し、既存のアイテムから最適な選択を行い組み合わせるわけですが、そのプロセスこそがビスポークそのものです。
2.セミビスポーク
完全なオーダーメイドにするわけではなく、部分的にカスタマイズすることもよくあります。
●カーテンの場合
「生地を選んで窓のサイズに合わせる」ことがオーダーカーテンだと思われがちですが、インテリアデザイナーやカーテンの専門家は、より素敵に見せるために、あるいはコストカットのために、様々な工夫をしています。
例えば、高価な生地を飾りとして部分的に使ったり、装飾的な部品を加えたり、空間のバランスが良くなるよう窓よりも大きくカーテンを吊ったり。
コストカットのために生地の量(ヒダの量)を減らすこともあり、一般的な仕様にすることの方が少ないくらいです。
●ソファの場合
メーカーが持っている生地の選択肢の中から選ぶのではなく、別の生地メーカーからクライアント宅のコンセプトにピッタリの生地を選び、その生地を持ち込んで張ってもらう、というケースがよくあります。
椅子類は、生地次第で様々な表情になるので、可能性は無限大です。
クッションもそうですね。
●その他
家具の取手やタオルかけを好みのものにするなど、ちょっとしたことでも雰囲気が変わります。
好みや壁面に合うよう、アートやミラーの額縁のデザインや大きさを選びます。
ちょっとした部分のセミビスポークでも、空間としては「ビスポーク」になりますね。
3.DIYビスポーク
ビスポークは、DIYでもできます。
手に入りやすい市販の材料を使用しつつ、自分らしく手を加える場合です。
IKEAハックと言う言葉をご存知でしょうか。
IKEAの商品を使って、組み合わせたり、モールディング(装飾部材)を貼ったり、塗ったりしながら、自分らしいオンリーワンの家具を作ることが世界中で流行っています。
また、広義では、自分で壁に色を塗ったり、壁紙を張り替えたり、カーテンを縫ったり、椅子の座面を張り替えたり・・・といったDIYの全てがビスポークとも言えるでしょう。
「個性を尊重したカスタマイズ」だからです。
結局、ビスポークインテリアは、住空間を個々のライフスタイル、好み、ニーズに合わせてカスタマイズすることで、より個人的で意味のある空間を創造することを目指すものです。
このアプローチにより、インテリアは単なる「場所」から、個人のアイデンティティや創造性を反映した「生きた空間」になります。
カスタマイズしていくプロセスを楽しみ、達成感を味わい、その空間で過ごす時間がより豊かで価値あるものになっていきます。
プロに頼むか自分でやるかはニーズとご予算によりますが、全ての人に考えていただきたい、インテリアのビスポーク。
インテリアデザインの真髄と言っていいでしょう。
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編集後記
先日、所属団体BIID(英国インテリアデザイン協会)のメンバーで、岐阜~名古屋の伝統工芸や建築を学ぶ泊まりがけのイベントに参加してきました。
ロンドン在住のメンバーも参加していたのですが、その時に話題になったのが、本日のテーマ「ビスポーク」でした。(深夜まで白熱の議論が・・・)
イギリスでは、インテリアデザイナーはビスポークを提案するのが当たり前ですが、もう少し広義で解釈すれば、全ての人に挑戦してほしい、インテリアの真髄だなぁと思ったのです。
ポイントは、「カスタマイズ」と「パーソナライゼーション」ですね。
さて、そんなイベントの後のGWは、旅行どころではなくなってしまいましたが、ちょっとしたイベントがいくつか入っているので、いい季節を楽しみたいと思います。
皆さんのGWもそれぞれ有意義でありますように。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※この記事は、月2回のメルマガ「デコール通信」を編集したものです。
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